2022年のテレビで注目されている技術の1つがミニLEDです。液晶テレビのコントラストを大幅に向上させることができます。
ソニー、シャープ、レグザなどが液晶テレビのラインアップの最高峰(フラッグシップ)モデルにミニLEDを搭載し、発売しました。
*本記事ではこれらを「ミニLEDテレビ」と呼ぶこととします。
したがって、2022年モデルの液晶テレビの中で最高画質を楽しめるテレビがミニLEDテレビと言えます!
それではミニLEDテレビならばどれでも同じなのでしょうか?実は違いがありますので、各社のミニLEDテレビを比較してみます!
早くどれが一番おすすめなのかを知りたいという方には、ソニーブラビアのミニLEDテレビX95Kシリーズをおすすめします!
文句なく液晶テレビで最高レベルの画質が楽しめます!
さらに詳しく解説します!
ミニLEDのおすすめはソニー?
ミニLEDとはどのようなものなのか?なぜ液晶テレビの画質を向上させることができるのか?
そのメーカーのミニLEDテレビがおすすめなのか?について順番に解説していきます。
ミニLEDとは?
ミニLED(Mini LED)とは、文字通り小さなLEDのことです。通常のLEDも小さいですが、さらに小型化されているためにミニLEDと呼ばれています。
似たような言葉でマイクロLED(Micro LED)というものがあります。これはミニLEDよりもさらに小型です。その境界は厳密ではありませんが、一般に発光する部分の大きさが100ミクロン以上がミニLED、100ミクロン未満がマイクロLEDとされています。
実際の製品をみると、ミニLEDは大きさ200〜300ミクロン(0.2〜0.3mm)程度のものが多いです。
液晶テレビでは、このミニLEDを液晶パネルの直下に多数並べ、バックライトとして使用します。
ミニLEDの個数を多くする方が画質を高めやすいのですが、コストアップに直結するため、画質とコストのバランスをどのようにして設計するかがメーカーの腕の見せ所でもあります。
ミニLEDテレビのコントラストが高くなる理由
ミニLEDテレビとは、ミニLEDバックライトを搭載した液晶テレビのことです(*一部、1つのミニLEDを画素として用いた業務用の大型ディスプレイのことを意味する場合もあります。しかし、それらは国際会議場のスクリーンやサイネージ用に用いられるもので、テレビではありません)。
液晶テレビは、背面に配置されたバックライトと呼ばれる面状の光源からの光を、液晶パネルにより画素ごとにオン・オフ(調光)することによって映像を表示します。
黒表示状態でも、液晶パネルで完全に光を遮ることができず、わずかに光が漏れるため、真っ黒を表示することが有機ELテレビに比べると苦手です。
テレビのコントラストは、[白表示時の明るさ]/[黒表示時の明るさ]ですので、分母が大きくなるとコントラストが小さくなります。
この弱点を改善するためにバックライトの分割駆動(ローカルディミング、エリアコントロールなどとも呼ばれる)という技術が開発されました。
バックライトを画面の領域ごとにいくつかに分割し、表示映像が暗い部分を担当する部分はバックライトを暗くするという仕組みです。
これは画面が真っ暗になるような場合には特に有効で、要するにバックライトを消灯しますので、完全に光が漏れなくなるためです。
しかし、夜空の星のように、分割したエリア内にわずかでも明るい部分があると、完全にバックライトを消灯するわけには行かず、分割駆動の有効性は落ちます。
もっと分割数を増やし、画面の領域を細かくすれば、原理的には改善できるのは明らかです。そのために開発されたのがミニLEDで、ほとんどのミニLEDテレビで数千個程度ミニLEDを配置しています。
つまり、画面をそれだけ細かく分割し、映像に合わせてそれぞれのミニLEDを調光しているわけです。
ミニLEDのおすすめはソニー?
冒頭でも書きましたように、最高レベルの画質を求めるならば、ミニLEDテレビのおすすめはソニーブラビアのX95Kシリーズがおすすめです!
その理由は、ソニーブラビアのX95Kシリーズがもっとも多くの分割数となっている可能性があり(*公式発表は無いようです)、ミニLEDバックライトの性能が高いと考えられるためです。
公式サイトの仕様表をみると、「XR バックライト マスタードライブ 直下型LED部分駆動」と記載されています。
実はこのようなLEDを多数直下で配置して分割駆動するバックライトは、ソニーが世界に先駆けて開発したもので、「バックライト マスタードライブ」と名付けられました。
多数のLEDを個別に制御してバックライトとして用いる方式は、世界に衝撃を与えました。ソニーのデモ映像ではバックライトだけ見てもおおよそ何の映像なのかわかるほど、緻密なものでした。
こちらのソニーのデモ映像がありますので、興味がありましたらご覧ください。
X95KシリーズのミニLEDバックライトで使用しているミニLEDの個数と画面の分割数は公表されていませんが、過去の実績からして他社に劣るとは考えにくいです。
特に重要なのは分割数です。後述するように、他社では、ミニLEDの使用個数よりも分割数がかなり少なくなっているためです。つまり、1つの分割エリア内で複数のミニLEDが同調して用いられています。
原理的にはこのようなことをしないで、1つのミニLEDが1つの分割エリアを担当した方が分割駆動の効果が上がるのですが、コストアップになるために1つの分割エリアに複数のミニLEDを同調して使う方式を採用しています。
ソニーは、すべてのミニLEDを個別に制御する方式のバックライトを「バックライト マスタードライブ」と名付けてきましたので、その歴史を継承するならば同様の方式を採用しているはずです。
そうするとライバルメーカーよりもワンランク上でしょう。さらに世界に先駆けてこの方式を開発してきた実績からも、技術の使いこなしと成熟度でワンランク上のはずです。
これが高画質を追求するならば、ソニーブラビアのX95Kシリーズをおすすめする理由です!
しかし、すでに述べましたように、コストアップ・価格上昇につながることが最大のデメリットです。ライバルメーカーの価格と比べても断然高いです。
また65インチ以上しかないことも、大きな制限になるはずです。ほとんどの人にとっては65インチは大きすぎるためです。
ミニLEDテレビの比較!
ソニー以外のメーカーのミニLEDテレビについて見てみましょう!
ミニLEDテレビ!シャープ
シャープアクオスのミニLEDテレビは、XLEDです。4Kテレビと8Kテレビがありますが、ここではより一般向けの4Kテレビに注目します!
4KテレビのXLEDは、DP1ラインで65V型と55V型があります。
ソニーブラビアのX95Kシリーズと比較して魅力的なのは、55インチがあることと、価格が安いことです。ほとんどのユーザーにとって65インチは大きすぎるので、55インチがあるのは嬉しいです。
さらにDP1シリーズは、2021年12月に発売されたので、すでにライバルメーカーよりも時間が経過していますので、かなり値下がりしています!これも嬉しいですね!
シャープはVAパネルを得意としていて、その長所であるコントラストの高さがミニLEDテレビでも活きています。従来のLEDの分割駆動モデルでもかなりコントラストは高い液晶テレビでしたが、それにミニLEDバックライトが組み合わされてよりメリハリのある映像が表示されています。
シャープからの公式発表によると、従来モデルに比べてLED数を72倍、最高輝度を3倍にしているとのことです。
しかし、1つの分割エリアで複数のミニLEDを同調させて使用する方式となっているため、単純にLEDの個数分の分割数となっているわけではありません。
その分、価格を下げることに成功していますし、デモ映像を見た限りではかなり高画質であることは間違いありません。
量子ドットが搭載されていることも高画質化に貢献しています。
ミニLEDテレビ!レグザ
レグザのミニLEDテレビは、Z875L series/Z870Lです。Z875L seriesは65V型と75V型、Z870Lは55V型です。
55V型のシリーズ名が異なるのは、プロセッサーなどが異なり、ワンランクスペックダウンして価格を下げているためのようです。
それにしても55インチのミニLEDテレビがあるのは嬉しいです!
公表されている情報が無いため、搭載されているミニLEDの個数と分割数などは不明です。
2022年6月17日に発売されたのですが、9月15日時点ですでにシャープアクオスの4TC55DP1よりも安くなっています!
この価格から常識的に考えて、ソニーブラビアのX95Kシリーズよりも搭載ミニLED数と分割数は少ないでしょう(*公式発表はありませんので確認できません)。
量子ドットも搭載されていますので、ハードウェア的にはシャープのXLEDと同等レベルと考えられます。
テレビの画質は、ミニLEDバックライトと量子ドットなどのハードウェアだけで決まるわけではありません。ソフトウェアによる様々な高画質化技術とそれを使って高速に処理するプロセッサーの力がかなり大きいです。
これらの高画質化技術とプロセッサーについては、レグザはこれまでの実績があり、ミニLEDテレビにも存分に活用されていますので、文句なく高画質のテレビです。
アクオスとどっちが良いかは好みによるでしょう!
テレビの安い時期についてこちらの記事で紹介しています。
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