家電量販店のテレビ売り場では、最新の魅力的なテレビが多数並べられています。特に大型のテレビほど迫力があって欲しくなりがちですね。
自宅の部屋に設置するためにインチサイズを決めようとしても、多くの65インチ以上の大型テレビを見た後に55インチや50インチのテレビを見ると適当な大きさに見えて、価格も手頃なように感じることがあるので、55インチや50インチを選んでしまうこともあるでしょう。
ところが実際に部屋に設置してみると、「大きすぎる?」と感じてしまうことも少なくないようですね。なぜでしょうか?
以下に解説します。
*55インチの高性能なお買い得モデルは、ソニーブラビアXRJ-55X90Lです!
多くの日本の住宅の部屋にちょうど良さそうな42インチのテレビとしては、ソニーブラビアの有機ELテレビXRJ-42A90Kなどがおすすめです!
買ってはいけないテレビについてはこちらの記事で紹介しています。
テレビの55インチは大きすぎる!50インチでも!
55インチや50インチのテレビが大きすぎると感じる原因は、主に2つ考えられます。1つは、単純にテレビの外形寸法が大きすぎるということ。もう1つは、テレビを視聴する時に大きすぎて圧迫感があるということ。
順番に説明します!
テレビの外形寸法が大きすぎる!
日本の住宅事情では、それほど大きな部屋に住んでいない方も多いです。どれぐらいが大きな部屋というのかは、個人の主観によりますね。
ここではテレビを設置するという観点で考えてみましょう。
例えば、私の家では、間取りと家具の配置の関係からテレビを置きたい場所はほぼ決まってしまいます。
その場所では、近くにドアがあり、ドアを開いた時にテレビにぶつからないようにするために、テレビの外形寸法が制限されます。その結果、55インチは大きすぎるということになります。
このような事情は、多くの方の部屋でもあるでしょう。しかし、この問題は比較的解決しやすいです。テレビの外形寸法をホームページなどで確認し、設置する場所のスペースをメジャーなどで測れば確認できるからです。
ただし、それを設置するテレビ台の寸法も必要になることがあります。
テレビが大きすぎて圧迫感がある!
実際に部屋に設置して、テレビを視聴するまで案外気が付きにくいのは、テレビが大きすぎて圧迫感があるというパターンです。
テレビには最適視聴距離があるのですが、テレビメーカーによって同じインチサイズでも最適視聴距離が異なることもあるようです。
メーカーの説明ページを見ても、基本的には「目安」と書かれていますし、個人差もあり、周囲の環境、体調などによっても変わるなどと書かれている場合もあります。
ほとんどの場合、画面の解像度と関連付けて最適視聴距離を決めています。そのためフルハイビジョン(2K)のテレビについてと4Kテレビについての最適視聴距離では、同じインチサイズでも最適視聴距離が異なるということになります。
つまり、「画素の粗さが目立たず、十分にきめ細やかな映像を楽しめる距離を最適視聴距離とする」ということで、同じインチサイズならば画素数(解像度)が多い方が画素の粗さが目立ちにくく、近い距離で見られるということになります。
問題は、このような考え方で決めた最適視聴距離で、本当に快適にテレビを視聴することができるのかということです。
例えば、じっくり集中して観たい映画などの場合、画面にかなり近づいて観たくなりますね。このような場合は、メーカーの言う最適視聴距離でも良いかもしれません。
しかし、普段見ているテレビのニュースやバラエティ番組などは、それほど集中して観るのではなく、もっとリラックスして気軽に視聴しているでしょう。そうなるとアナウンサーや特にファンでもない出演者が画面に大きく映されたシーンでは、あまり近づいて見ると圧迫感を感じることが多いです。
これも前述のように個人差がありますが、感覚的にはメーカーが示す最適視聴距離よりは離れて観た方が良い場合が多いです。
実際に、家電量販店などで地デジ放送などのそれほど興味がないような番組を、リラックスしてストレスなく、画面全体が見られるような視聴距離を確認してみましょう。
そしてその視聴距離が自宅の部屋の設置する場所で確保できることを確認しましょう。
また自宅に同居している人がいる場合は、2人以上で視聴することも多いと考えられるため、テレビの前に無理なく複数の人が座って見れるような距離を想定する必要があるでしょう。
メーカーは大きなテレビを売りたい
テレビを選ぶ時に、大きなテレビを選びたくなる理由には、メーカーができるだけ大きなインチサイズのテレビを売りたいという事情があります。
テレビメーカーの業界も国際的な競争が激しく、収益が厳しいです。そのためメーカーは、より高い価格で売れるより大型のテレビを売ろうと努力します。
前述の最適視聴距離の考え方も、より近い距離を提示することで、部屋に設置できるテレビのインチサイズが大きくなることと関係しているでしょう。もちろん、解像度から画素が目立たない距離という考え方に基づけば、正しい最適距離です。
またテレビメーカーは、テレビ用のディスプレイパネルをパネルメーカーから調達します。パネルメーカーも生産効率が高く、より高く売れる大きなインチサイズのパネルを大量に売りたいという傾向があります。
これらの事情から、50インチと55インチはボリュームゾーンであり、最終製品のテレビのコスパの高い高性能品になることが多いです。
そのため各テレビメーカーのラインアップの中でも、魅力的な製品になることが多く、「選ばれる=売れる」テレビとなる傾向があります。
テレビは50インチと55インチのどっち?比較する!
前述のように、テレビが快適に観られる視聴距離を確保することが大切です。そのような視聴距離を確保できるのであれば、もちろん50インチや55インチのテレビも魅力があります。
液晶テレビ
主要メーカーの液晶テレビは大型化が進んでおり、フラッグシップモデルは65インチ以上になっていることが多いです。したがって、55インチでさえ2番目以下のグレードの液晶テレビとなることがほとんどで、50インチとなるとさらに下位の3番目以下のグレードになるようです。
このような状況から、より高画質な液晶テレビを求めるのならば、50インチよりも55インチの方が上のグレードの機種を選べる可能性が高いのでおすすめです。もちろん同じグレードで50インチと55インチがラインアップされているならばどちらでも構いません。
【レグザ】
2023年の液晶テレビのフラッグシップモデルは、Z980Mシリーズで65インチ以上です。Z870Mシリーズで55インチ以上です。
この次のグレードはZ770Lシリーズで、これも55インチ以上です。50インチはさらにその下のZ670Lシリーズになってしまうので、画質を重視するならば55インチのZ870Mシリーズがおすすめです。ただし、価格重視ならば50インチのZ670Lシリーズも良い選択でしょう。
有機ELテレビ
有機ELテレビの場合は、液晶テレビとは状況が異なります。主要メーカーでは、55インチはフラッグシップモデルとなっていることがほとんどです。しかし、50インチは見当たりません。
現在主要テレビメーカーから日本国内で販売されている有機ELテレビは、ソニーのQD-OLEDディスプレイパネル搭載のA95Kシリーズを除いて、LG Displayがほぼ独占的に製造販売するテレビ用大型有機ELディスプレイパネルを搭載しています。
LG Displayの生産ラインの関係で、55インチは各テレビメーカーに供給されていますが、50インチは供給されていないためです(*完全に「無い」のか確認取れていませんが、少なくとも主要メーカーのラインアップの中には見当たりません)。
したがって、50インチと55インチの有機ELテレビのどっちを選ぶかということならば、55インチ一択となりますね。
【レグザ】
2024年のフラッグシップモデルのX9900Nシリーズに55インチがありますので、文句なく最高画質の機種を選ぶことができます。
前機種の2023年モデルX9900Mシリーズは、すでに完売のショップがほとんどです。
テレビは43インチと50インチのどっち?比較する!
本記事では、50インチや55インチのテレビが「大きすぎる」という方々を想定して書いていますので、以下は43インチと50インチの比較について記します。
ほとんどのテレビメーカーでは、50インチの次に大きなインチサイズが43インチになることが多いためです。なお、43インチに非常に近い42インチの有機ELテレビについても紹介します。
液晶テレビ
ソニーブラビアやレグザなどのテレビメーカーでは、液晶テレビの最上位機種ではミニLEDを搭載した機種をラインアップしていますが、インチサイズは65インチ以上です。
2番目のグレードの機種で55インチがあることが多いです。ソニーブラビアでは50インチもあります。しかし、43インチは3番目以下のグレードになることが多いですね。
そのためソニーブラビアで43インチを選ぼうとすると、2022年モデルではKJ-43X85がもっとも高性能な液晶テレビということこなります。
50インチならば、XRJ-50X90Kがあり、部分駆動のバックライト、認知プロセッサー「XR」搭載など、ワンランク上のスペックです。
このようにスペックに差があることが、43インチの液晶テレビを選ぶ時に悩む点なのですが、50インチ以上の機種のことを忘れて、KJ-43X85の画面を先入観なしに観てみれば、案外高画質であることがわかるでしょう。さすがソニーという感じです。
特に、ソニー製品らしく、PS5との連携は十分対応できるので、ゲームをやりたい方にもおすすめです。
有機ELテレビ
42インチならば最近は有機ELテレビがラインアップされています。各社、42インチの有機ELテレビについては、毎年新製品を出すわけではなく、2年に1回程度頻度でモデルチェンジする傾向があります。
ソニーブラビアの場合、2022年モデルで42インチの有機ELテレビが発売され、ソニーが力を入れている認知特性プロセッサー「XR」を搭載しています。また有機ELテレビですので、画素レベルでコントラストが高く、43インチの液晶テレビと比べても格段に高画質です。
難点は、価格が43インチの液晶テレビに比べるとかなり高いことです。画質にこだわるならば、有機ELテレビを選ぶのもアリです!
ちなみに有機ELテレビの場合は、42インチの次に大きいのは48インチがあります。むしろ50インチが見当たらず、その次が55インチになってしまいます。
48インチの有機ELテレビが、サイズ的に丁度良ければ、これを選ぶのも良いでしょう。
買ってはいけないテレビについてはこちらの記事で紹介しています。
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