フィールドシーケンシャルカラー方式とは?メリットと課題は?

透明ディスプレイ

ディスプレイでは赤・緑・青(RGB)の光を混ぜて、白色や多くの光を作り出していますが、その混ぜ方にも大別して2通りあることをご存知でしょうか?そのうちの1つであるフィールドシーケンシャルカラー方式について紹介します。

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透明ディスプレイの原理は?液晶と有機ELの構造は?

フィールドシーケンシャルカラー方式とは?

通常の液晶や有機ELでは、画面を拡大して観察すると、RGBのサブピクセルが規則正しく配置されていることはわかります。これらは空間的に近接して配置されているのですが、決して同じ場所に重ねられているわけではありません。それでも人間の目の分解能に比べて十分に小さいサブピクセルが、十分に近い距離で並べられているので、色が混ぜ合わされて認識されます。そのため、例えば顕微鏡などで拡大すると、それぞれのサブピクセルが識別できて、混色してできた色がわからなくなります。

前述の一般的な混色を空間的な混色とすると、もう一つが時間的な混色です。1つのピクセルで、RGBの色を短い時間間隔で順次表示していくと、あるスピード以上ではそれらの色が混ざります。それは人間の目には残像が残るからです。複数の色でパターンを印刷した円盤を回転させると、回転数によって色が変化するという実験をやってみたことがある方もいらっしゃるでしょう。原理的にはそれと同じです。これをフィールドシーケンシャル(FSC)カラー方式と呼んでいます。

フィールドシーケンシャルカラー方式のメリットは?

ディスプレイにおけるフィールドシーケンシャルカラー方式のメリットは何でしょうか?

一般の空間的な混色による液晶ディスプレイでは、サブピクセル毎にRGBの光を取り出すための
カラーフィルターが用いられています。有機ELでもカラーフィルター方式ならば同様です。

このカラーフィルターは、例えば赤色のサブピクセルならば、緑と青を吸収して取り除いています。緑と青についても、それぞれ他の2つの色の光を吸収しています。したがって、どんなに効率の高いカラーフィルターを用いても、効率が3分の1以下になってしまうことが分かります。これがカラーフィルター方式の最大の弱点です。

フィールドシーケンシャルカラー方式では、カラーフィルターを用いませんので、それによる光吸収損失は原理的にゼロです。またサブピクセルを必要とせず、一つのピクセルで順次RGBを点灯させて行きますので、同じ微細加工技術を駆使すれば、画素密度を3倍にすることができます。これらが主要なフィールドシーケンシャルカラー方式のメリットです。

実際、明るさが重要なカメラのファインダーや、LEDを用いたプロジェクターなどでは、フィールドシーケンシャルカラー方式が採用されています。またJDIとシャープが透明ディスプレイを、フィールドシーケンシャルカラー方式の液晶で試作品を作り、展示しています。

*JDIの最新の透明液晶ディスプレイについては、こちらの記事「JDIが透明ディスプレイを開発!2020年度の量産開始を目指す!」で紹介しています。

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フィールドシーケンシャルカラー方式の課題は?

フィールドシーケンシャルカラー方式には課題はないのでしょうか?

実は1つ大きな課題があります。「色割れ(Color Breakup)」というものです。人間の目の残像を利用しているため、素早く動く画像や、観察するときに視点を動かしたりすると、RGBの色が画像のエッジ部分でにじんで見えてしまうわけです。このことは、前述のカメラのファインダーに採用しているメーカーのサイト内で、Q&Aとして説明しているメーカーもあります。

この問題の解決が難しく、また液晶の駆動速度も現在の何倍も速くすることも難しいため、液晶ディスプレイの主流の方式にはなっていません。

まとめ

フィールドシーケンシャルカラー方式について紹介しました。液晶ディスプレイの主流の方式にはなっていませんが、カメラのファインダーやLEDプロジェクターなどの用途では利用されています。

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