ミニLEDとマイクロLEDの違いは?ディスプレイとして普及する?

マイクロLED

次世代のディスプレイとしてマイクロLEDディスプレイが注目されています。非常に似ているものとしてミニLEDディスプレイというものも登場しています。

マイクロLEDとミニLEDとは何が違うのでしょうか?

実はミニLEDに関しては、それをバックライトに用いた液晶ディスプレイに大きな注目が集まっています。これにより有機ELレベルの高コントラストと大幅な薄型化、有機ELを大きく上回る最高輝度が液晶ディスプレイでも可能となり、ハイエンドディスプレイとしての液晶ディスプレイの位置付けが大きく変わる可能性があります。今後の普及の可能性などについて以下に紹介します。

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マイクロLEDとミニLEDディスプレイについて解説!

ミニLEDとマイクロLEDの違いは?

ミニLEDとマイクロLEDは、LEDの発光部分の大きさで分類します。

マイクロLEDは大きさが100ミクロン未満

マイクロLEDディスプレイ(Micro LED Display)とは、微細な赤・緑・青のLED素子を配置し、それらを画素として表示するディスプレイのことです。赤・緑・青のそれぞれのLED素子が1つ1つのサブピクセルとなり、これら1組で1画素を形成します。

 

*詳細はこちらの記事をご参照ください。

 

厳密な規格は定められていないのですが、専門学会などのコンセンサスとしては、1つのサブピクセルとなるLED素子の発光部分の大きさが100ミクロン未満(四角ならば100ミクロン未満×100ミクロン未満、円形ならば直径が100ミクロン未満)のものを指すことが多いです。

つまり、発光部分の大きさが100ミクロン未満のLED素子のことをマイクロLED、マイクロLEDを画素として配列しているディスプレイのことをマイクロLEDディスプレイと呼びます。世界で初めてマイクロLEDディスプレイを事業化したソニーのCLEDISは、約53ミクロン角です。

ミニLEDは大きさが100ミクロン以上1ミリ以下

ミニLEDディスプレイは、大きさが100ミクロン以上の赤・緑・青のLED素子を画素として表示するディスプレイのことです。前述のようにLED素子の大きさには厳密な規格が定められていませんので、あくまでも目安です。

従来から製品化されているスタジアムなどの電光掲示板・スクリーンで使用されているLEDディスプレイと差別化するために、「より小さなLED素子を使ったもの」というように上限がおおよそあります。

台湾や中国で活発に開発が進められており、おおよそ1ミリ以下のものが使われているようです。このような大きさのLEDをミニLEDと呼んでいます。

ミニLEDディスプレイはサイネージ用で実用化か?

台湾や中国で、ミニLEDディスプレイはサイネージ用として展示されています。

LED照明の価格がかなり下がったことからも、LED素子の価格もかなり下がっていることは分かります。スマホのバックライトに使用されている蛍光体方式の白色LEDの発光部分の大きさも0.4ミリ程度ですので、これを単純に並べただけでも大きなディスプレイを作ることができます。

現在販売されている4Kテレビの比較的大きなものは65インチ程度です。非常に緻密で美しい映像が楽しめますが、画素密度を計算してみると68ppiで、これは画素間隔が0.37ミリに相当します。

空港やショッピングセンターのホールなどの広い空間の高い所に設置されるサイネージ用のディスプレイは、一般にもっと大型ですし、視聴距離ももっと離れています。したがって1ミリ程度の画素ピッチにしてもかなりきれいに見えるでしょう。

渋谷のビルの壁面にあるような大型ディスプレイであれば、ミニLEDディスプレイで全く問題ありませんし、従来のものよりも格段に高精細で美しいディスプレイになるでしょう。

特に屋外や周囲が明るい場所で、比較的離れたところから視聴するディスプレイとしては、明るい画面を表示でき、耐久性に優れるLEDディスプレイが他の方式のディスプレイよりも適しています。したがって、このような用途にミニLEDディスプレイの普及が期待されています。

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ミニLEDは高性能バックライトとしてモニター・テレビに搭載!

ミニLEDを使用したバックライトを搭載した液晶ディスプレイ用の試作品は、世界最大のディスプレイの国際会議SID2018において、ジャパンディスプレイ(JDI)、AUO、BOE、Tianmaなどから展示が行われました。

なぜみにLEDを使用したバックライトが注目されているのかを理解しやすくするために、少々長くなりますが、直下型バックライトのローカルディミングについて説明します。

直下型バックライトのローカルディミングによる高コントラスト化

液晶ディスプレイの有機ELと比べた際の弱点は、コントラストが劣ることです。これは液晶パネルの背面に設置されたバックライトからの光を、液晶を駆動させて光を透過させたり、遮断したり、光量を調節したりするという方式に起因するものです。

バックライトからの光を遮断したい時にも、完全に遮断することができず、光が漏れてしまい、黒表示がグレーになってしまうためにコントラストが低下します。白表示はむしろ液晶ディスプレイの方が有機ELよりも明るくすることができます。

コントラストは、[白表示の明るさ]/[黒表示の明るさ]によって定義されるので、分母を極めてゼロに近づけることができる有機ELは有利なわけです。

そのため液晶ディスプレイでは、コントラストを向上させるために直下型のバックライトでローカルディミングという技術を用いるようになりました。液晶パネルの背面側にLEDを並べ、画面の中の各部分の明るさに応じてそれぞれのLEDの明るさを制御する方式です。

つまり、画面で真っ暗にしたい部分のLEDを消灯すれば、そもそも光が出ていませんので、液晶パネルを漏れてくる光が無くなり、黒表示がグレーではなく黒に近づくということです。これがローカルディミングです。

しかし、液晶パネルの画素数に比べると、圧倒的にLED素子の個数は少なく、従来の製品の多くは画面を数十区画に区分けし、それぞれのエリアを1つのLEDが担当するというものでした。

ほとんどの映像では、各区分したエリア内が均一な明るさ・色になっていることは稀で、どうしてもそのエリア内の平均的な明るさにせざるを得ず、コントラストの向上にも限界があります。原理的にはもっと多くの区画に分け、より多くのLEDを配置すれば良いことが分かります。

そのようなコンセプトで、ソニーは非常に多くのエリア数・LED数のバックライト「マスタードライブ」を開発しました。個数は公表されていませんが、1000個程度のエリア数のようで、ソニー史上最高画質のテレビとして販売されました。

このように直下型のバックライトでローカルディミングをすれば、液晶ディスプレイのコントラストが大きく改善できることが分かっています。しかし、直下型では奥行きが大きくなるので、テレビなどの奥行きが比較的大きくできる用途にしか採用できませんでした。スマホのような薄型化が重要な用途では、エッジライト型のバックライトが用いられており、その場合は導光板という部材が搭載されています。

導光板は、そのエッジ部分にLED素子を配置し、そこから光を入射させ、導光板全体を光らせ、一番広い面から光を出射させるものです。この方式では前述のローカルディミングができないため、薄型の液晶ディスプレイのコントラスト向上が困難でした。

ミニLEDを使えば薄型の高性能バックライトが実現できる

ミニLEDを使えば、薄型でありながら、ミニLEDを直下型で敷き詰めることが可能になります。またLEDを多数使用できますので、高輝度にすることも可能です。

台湾のAUO (AU Optronics Corp.)は、2018年後半から直下型ミニLEDバックライトを搭載したゲーミングモニターの量産を開始しました。ゲーミングモニターには、非常に高いスペックが要求されています。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

液晶テレビには、中国のTCLなどがすでにミニLEDバックライトを搭載した液晶テレビを発売しています。これにより高輝度・高コントラストの液晶テレビを実現しています。

ミニLEDバックライトはiPad Proにも搭載される?

現時点ではまだ確定情報ではありませんが、AppleのiPad ProにミニLEDバックライトが搭載されるのではないかという噂があります。このような薄型のモバイル機器には、前述のようにエッジライト型バックライトしか搭載できませんでしたので、iPadにミニLEDバックライトが搭載されるということになれば非常にインパクトの大きなニュースになります。

ミニLEDバックライト液晶ディスプレイと有機EL(OLED)との違いは?

ミニLEDは、前述のように小さなLED素子です。素材はGaNなどの無機の半導体化合物で作られている。それはLEDがLight Emitting Diodeの略号であることからもわかります。

有機ELは、英語では一般にOLED(Organic Light Emitting Diode)と呼ばれ、有機化合物によるLEDであることがわかります。つまり、無機化合物と有機化合物という違いはありますが、両方ともLEDであるという点では共通しています。

実用上は、最大輝度と耐久性に大きな違いがあります。LEDの方が有機ELよりも最大輝度を高くすることができ、寿命も長いです。有機ELは明るくするほど劣化が著しく進んでしまうため、最大輝度を抑えながら使用されます。

ミニLEDバックライト液晶ディスプレイと有機ELディスプレイの比較としては、黒表示性能とコントラストはかなり差が小さくなり、画面の最大輝度を前者がかなり高くできます。薄型化という点では、液晶パネルの背面にバックライトを配置しなければならないために前者の方が不利ですが、これまでエッジライト型バックライトを搭載してきたiPadなどでは問題無いレベルまで薄くできる可能性が高いです。

今後、AppleがiPad ProにミニLEDバックライト液晶ディスプレイと有機ELディスプレイのいずれを選択するのか注目です!

まとめ

高画質ディスプレイとしてミニLEDバックライト液晶ディスプレイに注目が集まっています。有機ELディスプレイと熾烈な競争が繰り広げられると予想されています!楽しみですね!

 

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