幸せな人生

人生は山あり谷あり、楽しいこともあれば辛いこともあります。幸せな人生を送るためのノウハウ、独り言などを書いていきます。幸せな人生を送りたい方のヒントになれば幸いです。

テクノロジー

日本のノーベル賞受賞者が語る未来

投稿日:

今年もノーベル賞が発表される時期となり、東京工業大学の大隅良典栄誉教授のノーベル生理学・医学賞の受賞が決まりました。日本人のノーベル賞受賞は三年連続となり、その快挙は本当に喜ばしいことです。

大隅良典栄誉教授がテレビのインタビューを受け、受賞理由となったオートファジーの研究について語っていました。10月4日のNHKのクローズアップ現代では、研究そのものの他に、現在の日本の研究環境についての懸念を実直に述べており、その深刻さが気になりました。近年の受賞者である根岸英一氏、梶田隆章氏、山中伸弥氏も同様の意見を述べられてます(送料無料/夢を持ち続けよう! ノーベル賞根岸英一のメッセージ/根岸英一
大村智と梶田隆章ノーベル賞受賞者という生き方
山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた [ 山中伸弥 ])。それらをまとめると以下のようになります。

1.近年の日本人によるノーベル賞受賞は、日本の研究者が比較的基礎研究に取り組み易かった1980年代から1990年代の研究成果が受賞理由になっている。

2.「科学」と「技術」は、本来目的が異なる。「科学」は、自然の仕組みを解き明かすことを目的としており、研究成果が出たからといってすぐに何かの役に立つとは限らず、通常は、長い年月を経た後に多くの技術の基礎になるものである。

3.近年は、国の資金による研究が主に進められる大学・国立研究所などにおいても、目的が明確ですぐに何らかの役に立つような研究成果を求める傾向が強い。そのため基礎研究が弱体化しており、近い将来、日本人がノーベル賞を受賞することが難しくなる可能性がある。

4.博士課程に進学する人材が減少している。博士課程を修了し、博士号を取得しても、継続的に研究に取り組めるようなポスト(職)が少なく、ほとんどが有期のポストであることが原因の一つである。そのような有期のポストに就いた場合、極めて短期間に研究成果を上げることを目指さなくてはならず、長期的な研究に取り組むことが困難である。

スポンサーリンク

以上のような日本の研究に関する問題は、これまでも繰り返し指摘されています。今年もノーベル賞受賞者が自らの研究成果を誇るだけでなく、日本で研究に取り組んでいる多くの研究者のことを考え、問題点を発信してくれたことは少し安堵しました。

長年、基礎研究に取り組んでノーベル賞を受賞した日本人には、誠実な方が多いような気がします。基礎研究は、公的な資金で進められることがほとんどで、研究をすることができたこと自体に感謝の念を示す方が多いと思います。またノーベル賞につながるような有望な研究テーマとの出会いも、「偶然」という要素が大きく、セレンディピティ(serendipity)(=「素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること」)という言葉が白川英樹氏がノーベル化学賞を受賞した頃によく用いられました。そんな要素も影響しているのかもしれません。

2014年にノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏の研究は、前述の分類で言えば「技術」に相当するもので、青色LEDを作るという明確な目標がありました。その研究成果は、現在の白色LED(*青色LEDで黄色蛍光体を励起して白色を作り出すLED)の照明用途への普及、それによる省エネルギーへの貢献をみれば非常に価値ある成果であることがわかります。

人類にとって大切なものという意味では、「科学」も「技術」も両方大切なのです。特に「科学」についての基礎研究を進めるための研究費およびポストを得ることが困難になっている状況を何とかして改善していかないと、日本の科学の水準は下がってしまうでしょう。




スポンサーリンク

-テクノロジー

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

インターネットは社会を大きく変えた!ポイントサイトでお小遣いを稼ぐ!

前回の記事で、インターネットにより縫製職人と縫製をお願いしたい人を結びつける「nutte」というウェブサイトのことについて触れました。この原型は、昔から「口コミ」、「知人を介した紹介」などの形であった …

自動ブレーキで事故が減少!自動車の保険料も下がる!

スポンサーリンク 車の自動運転が話題になっていますが、完全な自動運転が普及するまでにはまだしばらく時間がかかりそうです。 しかし、車が衝突しそうになると自動で停止し、事故を防ぐことができる「自動ブレ …

no image

家事をやってくれるロボットが欲しい!

最近の家電メーカーの凋落から、「日本には多くのモノがあふれていて、それほど欲しいというモノがない」といった声が聞かれます。テレビ、冷蔵庫、クーラー、スマホなど、一通りそろえてしまえば、後は多少性能が優 …

no image

テクノロジーの活用が生産性を向上させる

前回、豊かになるために「生産性を上げる」ということを書きました。人類の長い歴史を振り返れば、生産性を上げるための方法として「テクノロジーを使いこなす」ということが極めて重要であることがわかります。 産 …

no image

イノベーションのジレンマを乗り越える!

「イノベーションのジレンマ増補改訂版 [ クレイトン・M.クリステンセン ]」を読みましたか?2001年に出版されて、話題になった本です。 業界トップの企業が、顧客の意見に耳を傾けて研究開発しても、そ …