LG化学が偏光板事業を売却!住友化学と日東電工は?中国勢との戦い!

絶景 液晶

韓国のLG化学が2020年6月10日に、液晶パネル向けの偏光板事業を中国の「杉杉グループ」に売却すると発表しました。現在、ディスプレイ業界では何が起こっているのでしょうか?住友化学グループと日東電工の偏光板事業はどうなるのでしょうか?以下に解説します。

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LG化学が偏光板事業を売却!

売却額は11億ドル(約1200億円)で、杉杉(シャンシャン)の株主総会での承認を経て正式に決定します。出資比率は、最初は杉杉が70%、LG化学が30%で合弁会社を設立し、3年後にLG化学の持ち分も杉杉へ売却するとのことです。

LG化学の偏光板生産工場は、中国に2つ、韓国に1つありますが、中国工場は売却し、韓国工場は有機ELパネルの偏光板と自動車向け液晶パネルの偏光板などの生産工場として運営を継続するとのことです。

LGディスプレイと韓国サムスン電子が液晶事業を縮小しており、ますます中国勢のシェアが拡大することから売却を決めたようです。ディスプレイ産業では液晶パネル、液晶テレビなどの川下産業から中国勢に奪われ、それがついに偏光板まで来たという感があります。

川下産業になるほど売上規模が大きく、部品・部材等を外部から調達することで参入しやすいということもあり、中国勢からターゲットにされやすいのでしょう。そしてそこで必要とする部品・部材までも内製化する方向で動いています。

光学フィルムについては、まだ日本メーカーが主要なサプライヤーですが、価格下落とともに収益は苦しくなっています。今後、中国勢がどこまで内製化しようとするのかまだわかりません。

住友化学の偏光板事業は?

偏光板の世界市場において、売上ベースのシェア1位は住友化学グループで24%、LG化学が23%で2位、日東電工が3位です。住友化学グループの偏光板事業はどのようになるのでしょうか?

住友化学は、2018年5月に中国の偏光フィルム減反製造会社を子会社化するなど、偏光板事業を同社の中核事業として力を入れてきました。詳細はわかりませんが、同社の2020年5月28日の株主総会資料によると、2020年度はディスプレイ関連需要の減退によるスマホ・テレビ部材の出荷減少を見込んでいます。

偏光板事業の高付加価値化を進めるために、「自製塗布型位相差使用偏光フィルムの拡販、自製液晶塗布型偏光子によるハイエンド分野拡大、車載分野への本格参入」と計画しています。いずれにしても競合他社と真っ向勝負のようですので、厳しい戦いになるでしょう。


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日東電工の偏光板事業は?

日東電工の偏光板事業も、LG化学と同様に偏光板事業の収益低下に苦しんでいます。2019年度決算の株主総会資料によると、ハイエンドとコモディティの二極化が進んでいるとし、特に中国パネルメーカーへの汎用テレビ用偏光板の収益が厳しくなっています。

そのためこれらのコモディティ偏光板については、中国錦江集団への技術供与と知財活用・オープン化を進めるとのことです。ハイエンドはスマホ向けなどの超薄型偏光板による差別化です。日東電工は特にAppleのiPhone向けが強いです。

しかし、この戦略は、中長期ではテレビ向けの偏光板の売上が縮小していくことが想定されます。日東電工は偏光板事業の売上が過半数を占めていますので、新たな事業の育成が望まれています。同社はプラスチック光ファイバー、核酸医薬の受託製造などのライフサイエンス事業を育成しようとしています。

まとめ

LG化学の偏光板事業の中国企業への売却が発表されたこと、偏光板業界3強の残り2社である住友化学と日東電工について紹介しました。

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