クラウドはマイクロソフトとAWSの寡占が進む!

テクノロジー

ITの機器の進歩とブロードバンド通信網の普及により、個人および企業の利用するデータ量は膨大となり、さらに増え続けています。かつてはそのデータの管理・バックアップなどは、パソコンの近くにサーバーやストレージを用意して行っていましたが、現在は外部のクラウドサービスを利用する方法が一般的になっています。そんなクラウドサービス業界について紹介します。

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クラウドはマイクロソフトとAWSの寡占化が進んでいる

前述のように現在のITの動向から考えれば取り扱いデータは増える一方で、減少していく気配は全く感じられません。そうなるとそれらのデータをどこかに保存し、必要に応じてデータにアクセスすることになりますので、クラウドサービスの需要は増える一方です。まさに成長市場であるわけですが、そんな有望な市場でもやはり米国企業が圧倒的に強いです。

クラウドサービスの世界シェアは以下のようになっています(*英IHSマークイットの調査。2018年売上高ベース)。

第1位 マイクロソフト 13.8%
第2位 AWS (Amazon Web Services)13.2%
第3位 米IBM 8.8%
第4位 Google 5.6%
第5位 Salesforce.com 5.0%

圧倒的にマイクロソフトとAWSが強く、シェアを伸ばしています。

日本企業ではNTTコミュニケーションズが自前のパブリッククラウドサービス「Cloudn(クラウド・エヌ)」を提供していましたが、2020年12月31日に提供を終了すると発表しています。クラウドの分野でも日本勢は米国勢に大きく差をつけられてしまいました。

パブリッククラウドとハイブリッドクラウドとは?

前述のNTTコミュニケーションズは、パブリッククラウドから事実上撤退し、ハイブリッドクラウドに注力するようです。このパブリッククラウドとハイブリッドクラウドとは何でしょうか?

パブリッククラウドとは、もっとも一般的なクラウドサービスの形態です。サーバー、ストレージ、ネットワーク機器などをクラウドサービス事業者が用意し、管理します。複数の顧客がクラウドサービス事業者と契約し、これらのハードウェアを共有することになります。

パブリッククラウドの対極にあるのがプライベートクラウドです。それぞれの顧客が前述のクラウドの設備を共用するのではなく、専用する形で利用するものです。セキュリティを重視した形態です。

ハイブリッドクラウドは、パブリッククラウドとハイブリッドクラウドの「良いとこどり」を狙った形態です。パブリッククラウドはもっともコストを下げられる形態ですがセキュリティに不安を感じるユーザーもいます。プライベートクラウドはセキュリティが高いですがコストも高いです。そこで高いセキュリティを要求されるデータ等については専用で、それほど高いセキュリティを要求しない場合は共用で使うようにしたものがハイブリッドクラウドです。

AWSは大規模投資と値下げによってシェアを拡大してきました。NTTコミュニケーションズはシェアが低いため、パブリッククラウドでは勝機が少ないとしてハイブリッドクラウドに注力しようとしているようです。


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クラウドが米国企業の寡占になる不安

日本政府は各省庁横断の基盤情報システム「政府共通プラットフォーム」で、10月からAWSのクラウドを採用する方針を固めました(日本経済新聞2020年3月4日朝刊)。これまではこのようなサービスは日本企業が受注することがほとんどであったため、衝撃のニュースです。

クラウドには大量の重要データが保存されます。これは国営ならば安心で民間企業では不安というものでもありませんが、いずれにしても日本政府の重要な情報が米国企業の管理下に置かれるということです。これにより地方自治体でのクラウドサービスの利用も海外企業へ流れるきっかけとなりそうです。日本企業には厳しい状況です。

クラウドのIaaSとSaaSとPaaSとは?

クラウドサービスの内容をもう少し詳しく見る時に、IaaSとSaaSとPaaSという用語が出てきます。

IaaSは「Infrastructure as a Service」の略で、サーバー、ストレージ、ネットワーク機器などのクラウドのハードウェアとしてのインフラを提供するサービスを指します。IaaSに限れば、AWSは45%ものシェアを占め、圧倒的に強いです。

SaaSは「Software as a Service」の略で、クラウドのハードウェアとしてのインフラにソフトウェアをインターネット経由で提供するものです。マイクロソフトの「Office 365」などがその代表例です。

PaaSは「Platform as a Service」の略で、SaaSをさらに発展させ、OSなどのプラットフォーム一式をインターネット経由で提供するものです。マイクロソフトの「Microsoft Azure」などのがその代表例です。

したがって、「Office 365」や「Microsoft Azure」などを提供できるマイクロソフトが、IaaSでAWSに負けていてもクラウドサービス全体の売上高では首位に立てるわけです。ソフトウェアの資産は大きいですね。

マイクロソフトはXboxというゲーム機も販売しています。ゲーム機分野では最大のライバルであるソニーと「Microsoft Azure」を活用して、ゲームやコンテンツのストリーミングサービスに向けたクラウドソリューションを共同で開発することを公表しています。クラウドとブロードバンド通信網の発展により、ゲームでもクラウドの活用と進んでいくとの予測があり、それに対して先手を打っているようです。ソニーから見れば、クラウド事業を自前で進めるよりも、マイクロソフトと協力する方向で進めることを選んだということです。

関連記事:ソニーは再び成長するのか?マイクロソフトの提携に未来を感じた?

まとめ

クラウドサービスの世界市場について紹介しました。ITの分野では米国勢が圧倒的に強く、日本勢は苦戦を強いられています。

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