自動車と関連産業・技術動向のまとめ

自動車の業界・技術動向

自動車は私たちの生活・社会にとって欠かせないものであり、産業規模・経済への影響も大きく、国際的に激しい競争が続けられています。それだけに技術とビジネスモデルの変化も日進月歩です。最新の動向をまとめてみました。

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【2019】自動車・部品業界のリストラ・人員削減

日本国内の新車の販売台数は頭打ちとなり、今後の人口減少とともに販売台数も減少していくと予想されます。世界の自動車の販売台数はまだ伸びていますが、自動車メーカー間の競争は激しく、淘汰が予想されます。

自動車メーカーの収益は厳しい見通しで、2019年中にも多くのメーカーで人員削減等のリストラが発表されています。自動車産業はその関連企業まで含めると規模が大きく、各国の経済にも大きな影響を及ぼします。

日本メーカーでは、日産自動車がグローバルで4,800人を削減する方針を発表しています。ドイツのフォルクスワーゲンは、2023年までに5,000~7,000人規模の人員削減を実施すると発表しました。ドイツのダイムラーが、2022年までに全世界で少なくとも1万人の人員を削減すると発表しました。詳しくは以下の記事で紹介しています。

関連記事:自動車およびその部品業界のリストラ・人員削減は?2019!

トヨタ系国内ディーラー統合と車種削減

日本では本格的な人口減少社会に突入しています。すでに国内の新車販売台数は頭打ちになり、今後は減少していくと予想されます。そうなると国内の販売網の再構築が必要と考えられます。具体的にはトヨタ自動車のように複数のチャネルで販売する体制は無駄が多くなり、トヨタ系列間での競合も激しくなると予想されるため、何らかの改革が必要です。

トヨタブランドの自動車を販売するディーラーは、トヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店という4系統があります。この他にレクサスブランドの車を販売するレクサス店があります。トヨタ自動車の発表によれば、このトヨタブランドの車を販売する4系統のディーラーを、2025年を目処に統合していく方針とのことです。

これまでは同一の車種でも、複数のディーラーで販売するために姉妹車を作り分けていました。ディーラーが統合されればそのような無駄が無くなります。実際、ディーラーの統合に先んじて、全車種をどのディーラーでも販売できる体制に移行するとのことです。

また車種の削減もすでに始まっています。その動きは国内の販売のみを想定したものではなく、世界的なビジネスを想定してものとなっています。むしろ販売台数が減少していく日本国内の優先順位は下がり、日本専用の車種が消えていく動きとなっています。

その典型例として、国内で人気があったマークXやエスティマの販売終了が発表されました。これからは世界市場で売れる車の開発が優先され、それが日本国内でも販売されるという形態にとなっていくようです。好きな日本専用車種があるファンには残念な動向ですね。詳しくは以下の記事で紹介しています。

関連記事:トヨタは国内ディーラー統合と車種削減を進める!エスティマは消える?

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カーシェアとレンタカーの比較

最近は自動車が売れなくなり、カーシェアという言葉をよく聞くようになりました。自分で自動車を購入するのではなく、自動車を借りるという点ではレンタカーと似ていますが、どのような違いがあるのでしょうか?

どちらも自動車を借りるという点では同じなのですが、以下のような違いがあります。

1.カーシェアは会員になる必要がある

2.24時間いつでも予約して借りられる・短時間でも可

3.カーシェアは清掃してくれない

4.カーシェアは車種・オプションが限定される

若者の車離れがマスコミなどで取り上げられることが多くなりました。経済的な理由から自家用車を購入して維持することが大きな負担となる人が、カーシェアを利用するという流れができつつあります。自家用車を購入できなくても、車が利用できる方が便利ですので、そのような選択となっているようです。詳しくは以下の記事で紹介しています。

関連記事:カーシェアとレンタカーの違いは?利用者は増加?企業は?

将来はHVとEVのどっちが主流になるのか?

自動車は現時点ではガソリン車が主流ですが、HV(ハイブリッドカー)の登場以降は、EV(電気自動車)、PHV(プラグインハイブリッドカー)、FCV(燃料電池車)などの複数のパワートレインの自動車の開発・製品化が進められています。トヨタ自動車がHVを製品化して以降、地道に車種・販売台数を伸ばし、コスト低減も進めてきました。そのためHVにおいてはトヨタ自動車が圧倒的に強い地位を築いています。

自動車業界は国際的に競争が激しい上に、環境規制に対応する車の開発や自動運転化の開発に多額の費用が必要で、各社生き残りに向けて必死の努力を続けています。トヨタ自動車に対抗する海外の大手自動車メーカーは、EVに注力する方針を発表し、各国政府もそれを後押しするような政策を表明しています。それらによって「将来はEVが主役!」と言った雰囲気ができ上りつつありますが、事はそう簡単に進みそうにもありません。

現在の技術水準ではEVはガソリン車に比べていくつかの弱点があり、簡単にガソリン車を代替できないためです。例えば航続距離が短い、充電に時間がかかるなどの点です。したがって、HVを飛び越えてすぐにでもEVが主流になりそうな雰囲気は変わりつつあります。詳しくは以下の記事で紹介しています。

関連記事:HVとEVのどっちが主流になる?各国の動向に変化か?

自動車のフロントガラスの樹脂化

自動車が消費するガソリンなどの化石燃料と、それらを燃焼する際に放出する温室効果ガスや大気汚染物質の問題に対する目が厳しくなり、すべての自動車メーカーが燃費の改善に取り組んでいます。ガソリン車やディーゼル車のエンジンをハイブリッド化したり、モーターや燃料電池に置き換えるなどのパワートレインの技術革新が進められていますが、それと同様に重要な取り組みが「軽量化」です。車両の重量を減らすことができれば、燃費改善効果が大きいからです。

車両の軽量化の方法として取り入れられているのが、金属やガラスでできている「重い部品の樹脂化」です。すでに車体の一部を樹脂化している車は製品化されています。最近の車のバンパーは車体と一体化したデザインとなっていますが、これらはほとんど樹脂化されており、車体と同様の色に塗装され、軽量化に大きく貢献しています。

フロントガラスについてはガラスが使われています。これをポリカーボネート製にする研究開発が進められてきました。ポリカーボネートは機動隊の盾に使われるぐらいですので耐衝撃性は高く、軽量でも強度的には問題ありません。しかし、ひっかき傷がつきやすく(耐擦傷性が十分でなく)、コスト低減と量産に耐え得る方法でそれを解決することが困難でした。

最近、帝人がコーティング技術を使ってポリカーボネートの耐擦傷性を高め、フロントガラスに利用できるものを開発しました。フロントガラスの樹脂化を可能にする法改正も行われ、普及が期待されています。詳しくは以下の記事で紹介しています。

関連記事:自動車のフロントガラスの樹脂化は難しい?帝人が実現!

タイヤ業界の動向

自動車産業は巨大な産業ですので国際的に激しい競争が繰り広げられています。それは当然のことながら自動車の部品メーカーの業界においても同様です。自動車の代表的な部品であるタイヤは、日本企業であるブリヂストンが世界首位のシェアを占めています。同社は最近オランダのトムトムテレマティクスという車両データやフリート(法人車両)の管理ビジネスを行う会社を買収しました。なぜでしょうか?

タイヤ業界も電機業界と同様に、新興国のメーカーが安さを武器にシェアを拡大しています。このままでは首位のブリヂストンでさえ近い将来にシェアを逆転される恐れを感じています。そこでタイヤにセンサーを取り付け、そこから得られるデータを活用して新しい付加価値を生み出すサービスを展開しようとしているわけです。

自動車のタイヤには、すでにTPMS(タイヤ空気圧監視システム)というものが搭載されています。これはタイヤの空気弁やホイール部分にセンサーを取り付けて、タイヤ内部の空気圧や温度を計測することができるシステムです。TPMSの搭載は、各国で義務化が進んでおり、米国では2007年、欧州では2012年、中国では2019年に義務化されています。したがって、タイヤにセンサーをつけるところまでは、もはやタイヤ業界的には当たり前となるでしょう。それを活かしてもう一歩先のサービスまで展開しようということです。詳しくは以下の記事で紹介しています。

関連記事:タイヤにセンサー?ビジネスモデルが変わり始めている!

まとめ

自動車と関連産業・技術動向についてまとめました。自動車は私たちの生活に大きく関わっていますし、関連産業まで含めると経済への影響が大きいので目が離せませんね。

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