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イノベーションのジレンマを乗り越える!

投稿日:2016年8月11日 更新日:

イノベーションのジレンマ増補改訂版 [ クレイトン・M.クリステンセン ]」を読みましたか?2001年に出版されて、話題になった本です。

業界トップの企業が、顧客の意見に耳を傾けて研究開発しても、その技術分野が成熟していると技術的な差別化をすることが難しくなります。そんな時に全く違ったタイプの破壊的な技術が登場すると、業界が一変してしまうことがあります。そんなイノベーションに関する法則を、詳細な事例分析に基づき解説したベストセラーです。未来予測のケーススタディとして電気自動車が取り上げられていて、非常に興味深く、分かり易いです。

2001年に液晶テレビ「アクオス」を世の中に送り出したシャープが、その後、液晶テレビの売上・利益を伸ばしました。しかし、2000年代中頃にはかなり液晶テレビの画質が高くなり、さらに研究開発して画質を向上させても、ほとんどの人には差が分かりにくいレベルにまで成熟しました。そして、次第に価格競争に陥り、経営危機になり、現在に至っています。「イノベーションのジレンマ」の実例を見るような感があります。

「技術立国日本」を標榜する人々にとっては、研究開発によるイノベーションに多くの期待を持ちます。これからも研究開発によって新しい技術が生み出されるべきですが、そのようなイノベーションによってすべてが解決できるわけではありません。事業という観点で見ると、日本が地道に研究開発した技術が、短期間で韓国、台湾、中国にキャッチアップされて日本企業が撤退を余儀なくされる分野が続出しています。

従来考えられていたような「新技術」を作り出すためのイノベーションだけでなく、活用の方法、ビジネスモデルの作り方などもっと広い意味でのイノベーションが求められているのでしょう。

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例えば、以前の記事で紹介したソニーから独立したVAIOの黒字化。「パソコンは大量に生産して販売する」というビジネスモデルから転換し、「ハイエンドの機種を少量生産して利益を出す」方法でこれまで赤字だった事業を黒字化しました。海外ではライセンス事業なども展開する予定です。今後黒字を継続できるかまだわかりませんが、これも一つのイノベーションでしょう。

サイバーダインのロボットスーツ。筑波大学の山海嘉之氏が、研究開発したロボットスーツを事業化するためにサイバーダインを創業し、東証マザーズに上場しました。山海氏はシステム制御工学の専門家ですが、ロボットスーツの医療応用を進め、劇的な成果を上げています。自分の専門分野に閉じこもらず、どんどん研究開発領域を広げ、融合することにより、まったく新しいものを世の中に送り出しています。ここまで革新的であればそう簡単にキャッチアップできないでしょう。




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