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サムスンがQD-OLEDに投資?!大型テレビの有機EL化が加速?

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中国勢が大規模なテレビ用液晶パネル工場を稼働させたため、液晶パネルが供給過剰になり、大きく価格が下落しました。大規模な投資競争から日本勢・台湾勢はすでに脱落し、韓国勢が踏ん張っていますが、それでもこれまでと同様な液晶パネルを生産しても黒字化の見通しが立たず、次世代ディスプレイへの投資を進めているようです。サムスンが発表した次世代ディスプレイへの投資について解説します。

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サムスンがQD-OLEDに投資?!

韓国サムスンは、2019年10月10日に、テレビ向け次世代ディスプレイパネルの量産に13兆1000億ウォン(約1兆2000億円)投資すると発表しました。次世代ディスプレイパネルとは、「量子ドット有機EL(QD-OLED)」と見られています。

サムスンは、CES2019で、少数の業界関係者を対象に65インチのQD-OLEDの試作品を展示しています。液晶テレビ事業が過当競争による価格下落のために利益を上げることが難しくなり、有機ELシフトが進んでいます。これらのことからQD-OLEDに注力すると考えられているようです。

公式な発表が行われるまで、ディスプレイおよびその技術の詳細はベールに包まれていますが、基本的には青色の有機ELパネルに赤色と緑色用のQDをサブピクセルごとに配置し、フルカラー表示をする構造と考えられます。サムスンはこれまでにQLEDとして、量子ドットフィルムを搭載した液晶ディスプレイの事業を進め、量子ドットの技術も蓄積してきていますので、製品化する力は十分に持っているでしょう。

サムスンは、かつて大型テレビ用パネルを有機ELの蒸着・塗分け方式で製造しようとしましたが、あまりの難しさに断念し、QLEDにシフトしました。今回は青色のみの有機ELパネルをベースにするわけですので、課題は解決できているのでしょう。

サムスンはなぜQD-OLEDに投資するのか?

前述のように、中国勢による液晶パネルの大量生産で供給過剰になり、サムスンが液晶パネルを量産しても黒字化が難しくなりました。サムスンのテレビでも、中国勢の安価な液晶パネルを搭載しているものもあり、サムスンの液晶パネルの生産ラインを止めて生産調整しなければならない状況に追い込まれています。

LGの大型テレビ用有機ELパネルは、引き合いが多く、供給が追い付かない状況です。従来の液晶テレビに比べ、「有機ELテレビ」というだけで消費者に違いがアピールしやすく、実際、LGのみならず、ソニー、パナソニックなど多くのテレビメーカーでプレミアムなテレビとして売れています。

それに対抗して「QLED」と名付けて販売したサムスンの大型テレビは、量子ドットフィルムで色域を拡大したものの、基本的には「液晶テレビ」ということですので消費者へのアピールが弱く、事業としては苦境にあるようです。

そのためサムスンとしても有機ELで大型テレビ用パネルの事業を立ち上げることで、LGに対抗するという狙いです。これにより、韓国勢の大型テレビ用パネルは大きく有機ELにシフトしていくと予想されます。また中国勢も一部の工場を有機ELテレビ用にしていくのではないかと予想され、有機ELでも猛烈にキャッチアップしてくると考えられます。


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サムスンのQD-OLEDは成功するのか?

サムスンのQD-OLEDは成功するのでしょうか?現段階では技術の詳細や商品戦略が公開されていませんので、よくわかりません。しかし、「QD-OLED」が本当に量産されるという前提で、いくつか考察してみます。

まずLGのここまでの大型有機ELパネルの事業を見ても、大規模な投資を進め、リスクをとって量産することで急速に価格を下げてきました。これはディスプレイパネルの製造においては常に当てはまることで、大規模な投資をして、大量生産し、それを売り切るということをリスクをとって進めていかなければ成し遂げられません。

LGは、生産が追い付かないほどの受注を獲得できていますが、それでもほとんど利益が出ていません。リスクをとって価格を下げ、テレビにおけるシェアを高め、工場の稼働率を高い水準で維持することを優先したからです。

サムスンはこれから生産ラインを立ち上げ、量産を開始するわけですので、高いリスクを取る必要があります。量子ドットを使用するため、赤色と緑色の有機EL材料は使用しないで済むわけですが、コスト的にどれだけ有利であるのが不明です。

製造方法にも量子ドットをインクジェット方式で使用するなどの工夫が盛り込まれると予想されますが、一歩進んだ高効率の製造方法を導入しないと、先行するLGをキャッチアップすることも難しいでしょう。最終製品として、どれぐらいの優位性がアピールできるのかもポイントとなるはずです。

サムスンから最初の製品がどれぐらいの価格で発売されるかが分かれば、かなり先行きを予想しやすくなるかもしれません。

まとめ

サムスンの発表した次世代ディスプレイパネルへの投資について解説しました。中国勢と真っ向勝負できるディスプレイパネルメーカーは、もはや韓国勢だけなのかもしれません。

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