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まとめ

生分解性プラスチックとごみ問題についてのまとめ

投稿日:2019年9月4日 更新日:

海洋に流出したプラスチックごみが国際的な問題となっています。世界各国でプラスチックごみ対策への取り組みが始まっています。その中で使用後に微生物によって二酸化炭素と水などに分解される生分解性プラスチックに期待が寄せられています。生分解性プラスチックとプラスチックごみ問題について以下にまとめましたので、ご覧ください。

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生分解性プラスチックを使えばプラスチックごみ問題を解決できる?

生分解性プラスチックは、使用後に特定の条件下で微生物によって二酸化炭素と水などに分解する性質があります。これを使いさえすればプラスチックごみ問題は解決できるのでしょうか?実はそれほど単純な話でもありません。生分解性があると言っても、使用する際に支障が出ないように、通常の環境下ではある程度の耐久性があります。つまり、生分解するような条件下でも1週間以上、生分解に適していない条件下では1ヶ月以上は安定ですし、条件によってはほとんど分解しないこともあります。したがって、生分解性プラスチックでできているものでも、使用後に周囲に投棄するとどんどん蓄積してしまうため、従来のプラスチックごみと同様に使用後に適切に分別回収し、コンポストなどの中で微生物によって分解処理する必要があります。詳しくは以下の記事で紹介しています。

記事:生分解性プラスチックを使えばプラスチックごみ問題を解決できる?

生分解性プラスチックとは?本当に海で分解されるのか?

海に流出したプラスチックが蓄積し、このままでは近い将来に海洋生物の量よりもプラスチックごみの方が多くなるというショッキングな予測が発表されました。これは国際的な問題となり、世界各国が問題解決に向けた取り組みを開始しています。1つの解決策として、生分解性プラスチックの使用が期待されています。生分解性プラスチックは、微生物によって二酸化炭素と水に分解される性質がありますので、海に流出しても分解されて無くなってくれるのではないかという期待です。しかし、生分解性プラスチックにも種類があり、土壌中で分解しても、海水中では分解し難いものがほとんどです。また海で分解するという認証を得たものでも、水温の低い地域では分解が進まないと予想されます。詳しくは以下の記事で紹介しています。

記事:生分解性プラスチックとは?本当に海で分解されるのか?

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生分解性プラスチックのメーカーと製品は?ポリ乳酸?PHBH?

生分解性プラスチックのメーカーと製品について紹介します。もっとも多くの量が生産・使用されているのは、ポリ乳酸です。米国のネイチャーワークスという会社が、ポリ乳酸の世界最大手です。これはトウモロコシなどのバイオマスから製造されているものです。農業用のマルチフィルムなどに利用されているのはポリブチレンサクシネートで、三菱ケミカルがBioPBSという製品名で販売しています。現在もっとも注目されているのは、カネカのポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)(PHBH)です。海水中で生分解する認証「OK Biodegradable MARINE」を取得している数少ない生分解性プラスチックです。詳しくは以下の記事で紹介しています。

記事:生分解性プラスチックのメーカーと製品は?ポリ乳酸?PHBH?

生分解性プラスチックとバイオマスプラスチックは違う?

海洋プラスチック問題が深刻化したため、生分解性プラスチックに注目が集まっています。いくつかの報道などを見ると、生分解性プラスチックと似たような言葉としてバイオマスプラスチックがあり、これらが混同して使われているような印象を受けます。生分解性プラスチックは、微生物によってある条件下で二酸化炭素と水などに分解される性質のプラスチックのことです。バイオマスプラスチックは、バイオマスを原料として作られたプラスチックのことです。それぞれ異なるものですので、「生分解性プラスチックでありながらバイオマスプラスチックであるもの」や「生分解性プラスチックでありながらバイオマスプラスチックではないもの」などがあります。以下の記事で詳しく紹介しています。

記事:生分解性プラスチックとバイオマスプラスチックは違う?

マイクロプラスチックはなぜ問題なのか?危険性は?減らすには?

海洋に流出したプラスチックごみ問題は、ウミガメの鼻に刺さったプラスチック製ストローの映像などから世界中に発信されました。しかし、このようにある程度の大きさ・形状を保っているプラスチックごみだけではなく、紫外線や波の力などによって細かく砕け、5ミリ以下になったプラスチックの危険性についても指摘されています。このような小さなプラスチックを「マイクロプラスチック」と呼びます。砕けて細かくなっているのですが、化学的には安定で、そのまま長期に海水中に残留します。これに有害な化学物質が吸着・濃縮され、食物連鎖などによって最終的に人間の身体に入ってくることが懸念されています。詳しくは以下の記事で紹介しています。

記事:マイクロプラスチックはなぜ問題なのか?危険性は?減らすには?

レジ袋有料化と辞退率!プラスチックごみの削減は進む?

海洋に流出したプラスチックごみが国際的に深刻な問題となり、世界各国でその解決に向けた取り組みが始まっています。その中の1つがプラスチック製のレジ袋の削減です。プラスチックごみ問題は、使用されたプラスチック製品が廃棄され、海洋などの環境中に放出されてしまったことにより引き起こされていますので、そもそものプラスチックの使用量を減らすことができれば改善できる可能性が高いです。特にレジ袋のように短時間使用して捨ててしまうプラスチックは他のもので代替できるはずです。実際、エコバックの登場とプラスチック製レジ袋を削減する長年の運動により、日本のチェーンストアではレジ袋の辞退率が54%以上に達しています。詳しくは以下の記事で紹介しています。

記事:レジ袋有料化と辞退率!プラスチックごみの削減は進む?

プラスチックごみのリサイクルの現状!生分解性プラスチックならOK?

日本ではプラスチックのリサイクルシステムを多大な努力をして構築してきました。プラスチックのリサイクル方法は、大別するとマテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル、サーマルリサイクルがあります。マテリアルリサイクルは、回収したプラスチックを洗浄・粉砕し、再度、成形してプラスチック製品にするリサイクル方法です。これまではかなりの廃プラスチックをマテリアルリサイクルとして中国などに輸出してきましたが、それらの国々で受け入れを規制し始めたため、現在は十分にリサイクルされずに国内に滞留しています。ケミカルリサイクルは、原料にまで戻して、再度、プラスチックを合成し、使用する方法です。もっとも高純度・高品質のプラスチックを作ることができますが、多大なエネルギーを要しますので、必ずしもリサイクルとして良い選択となるのかはわかりません。最後のサーマルプラスチックは、プラスチックを燃焼させて、その熱を発電等に利用する方法です。二酸化炭素を放出する点を除けば、優れたリサイクル方法です。詳しくは以下の記事で紹介しています。

記事:プラスチックごみのリサイクルの現状!生分解性プラスチックならOK?

まとめ

生分解性プラスチックとプラスチックごみ問題について紹介しました。プラスチックごみ問題は、技術的な観点から優れた生分解性プラスチックを開発するだけでは解決せず、多くの人々の協力によるごみ回収・リサイクルシステムの構築や、プラスチックの使用量削減という努力が必要です。

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