村田製作所と日立造船が全固体電池を量産へ!Ilika Technologiesも!

テクノロジー

現在の液体電解質を用いたリチウムイオンバッテリーの性能を大きく上回ると期待されている次世代2次電池が全固体電池です。NEDOの2018~2022年度のプロジェクトでは、体積エネルギー密度が3倍、急速充電時間が3分の1を目標としています。2020年代前半に実用化する可能性が高いと言われていますが、すでに量産を発表するメーカーが現れましたので紹介します。

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村田製作所が全固体電池を量産へ

株式会社村田製作所は、2019年6月26日に全固体電池を開発したと発表しました。株式会社村田製作所 野洲事業所(滋賀県野洲市大篠原2288番地) にて、2020年度中に約100,000個/月の量産を予定しています。

サイズは縦5mm~10mm×横5mm~10mm×高さ2mm~6mmで、容量は2mAh~25mAh(25℃)、定格電圧は3.8V、電解質に酸化物セラミックスを使用しています。ウェアラブル機器やIoT機器などでの使用を想定しているとのことです。

現在の液体電解質を用いたリチウムイオンバッテリー(LIB)に比べると容量は小さいものの、これまでに公表されている全固体電池に比べれば大幅に容量を増やしています。体積エネルギー密度が高いため小型で、さらに「燃えない」「熱に強い」特性から安全性が高く、ワイヤレスイヤホンなどへの搭載が期待されています。

日立造船が全固体電池を量産へ

日立造船株式会社は、展示会「国際二次電池展」(2019年2月27日~3月1日、東京ビッグサイト)に、固体電解質として硫化物系材料を用いた全固体Liイオン2次電池「AS-LiB」を出展しました。2019年度中に量産を始める予定で、(展示会の時点で)サンプル出荷中とのことでした。

サイズは52mm×65.5mm×2.7mm、重さが25g。容量は140mAh(25℃)で、出力電圧は平均3.65V。動作温度範囲は放電時で-40~120℃と広いです。

全固体電池ですので有機溶剤などの液体を使用せず、液漏れの心配はありません。また発熱などによる可燃性ガスの発生もありません。釘を刺す試験を行ったところ、LIBならば発火に至る条件下でも、この全固体電池は発火・発煙・破裂は起こりませんでした。充放電時の副反応も少なく、LIBに比べて長寿命です。

日立造船としては、人工衛星などの宇宙用途、産業機器、医療機器での使用を想定しています。

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Ilika Technologiesが全固体電池を開発

英国のIlika Technologiesは全固体電池技術のベンチャー企業で、体内に埋め込む医療機器に向けに全固体電池を開発しました。ワイヤレス給電で体外から充電でき、最大10年間の寿命と想定されています。

医療機器開発の米国Endotronixが、健常者の肺動脈の血圧などを体内でモニタリングする予防医療機器の開発にすでに利用しています。この他にもアルツハイマー患者の治療用の神経刺激装置、スマート歯列矯正装置、スマートコンタクトレンズなどの開発に利用されています。

Ilika Technologiesは、この全固体電池を量産せずに、電池メーカーにライセンスするとのことです。

まとめ

全固体電池が村田製作所や日立造船から量産される予定です。次世代の2次電池である全固体電池が、いよいよ製品化が本格化しそうです。

全固体電池が量産化され、電気自動車(EV)に搭載されるようになれば、EVの弱点が大きく改善されて普及する可能性があります。詳しくはこちらの記事「全固体電池が実用化すればEVが普及するかもしれない」をご覧ください。

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