幸せな人生

人生は山あり谷あり、楽しいこともあれば辛いこともあります。幸せな人生を送るためのノウハウ、独り言などを書いていきます。幸せな人生を送りたい方のヒントになれば幸いです。

有機EL

SID2019で印刷方式有機ELをJOLEDとCSOTとTianmaが展示!

投稿日:2019年5月23日 更新日:

世界最大のディスプレイの国際会議SID Display Week 2019が米国サンノゼで開催されました。展示会が併設されており、世界の有力メーカーから試作品の展示がありました。注目のインクジェットによる印刷方式の有機ELディスプレイの展示がありましたので紹介します。

スポンサーリンク

注目!!
▼その他の印刷方式の有機ELの情報についてはこちら▼
有機ELの印刷方式による量産がJOLEDにより始まる!まとめ!

SID2019で印刷方式有機ELを複数社が展示!

スマホ用の中・小型有機ELディスプレイは、韓国サムスンが世界をリードしています。大型テレビ用の有機ELディスプレイは、韓国LGがほぼ独占状態です。これらはいずれも蒸着方式により製造しているもので、蒸着するための真空プロセス・装置を必要としており、生産ラインに多額の投資が必要です。

インクジェットによる印刷方式が注目されているのは、インクジェットプリンターのような方法で赤・緑・青のサブピクセルを塗り分けることができ、真空プロセスが不要なため、製造装置が簡単になり、大小様々なサイズのパネル製造に柔軟に対応できるためです。また有機EL発光材料などの利用効率が高いことも魅力です。

印刷方式により、これまでの蒸着方式よりも高効率・低コストで同等の以上の性能の有機ELパネルを製造・販売するようになれば、いわゆる「ゲームチェンジャー」として有機ELパネル産業界の勢力図を塗り替える可能性があります。それ故、各社、必死で研究開発に取り組んでいるわけです。

SID Display Week 2019の展示会では、印刷方式の有機ELでトップを走る日本のJOLEDと、中国のCSOTとTianmaが展示を行っていました。

SID2019でのCSOTとTianmaの印刷方式有機EL

CSOTが展示したのは、印刷方式で作った31インチの大型有機ELパネルで、解像度は4Kです。トップエミッション構造を採用し、画素密度は144ppi、バックプレーンには酸化物半導体IGZOのTFTを使用しています。コントラストは10万対1、輝度は100cd/m2、色域はNTSC比100%、フレームレートは60Hzです。

Tianmaが展示したのは、4.92インチのスマホ用の小型パネルで、解像度は1728×972、画素密度が403ppiです。インクジェットの印刷方式では難しいとされる高い画素密度を実現しています。

十分に注目を集めるだけの内容のある展示です。しかし、消費電力や耐久性などについては、詳細な情報は開示されてなく、印刷方式の有機ELの弱点とされるこれらの特性については不明です。

いずれにしても中国メーカーから2社も印刷方式の有機ELパネルが展示されたことが衝撃です。

スポンサーリンク

SID2019でのJOLEDの印刷方式有機EL

印刷方式の有機ELは、日本のJOLEDが世界に先駆けて製品化したものであり、現時点でも先頭を走っていると考えて良いでしょう。展示されていた有機ELディスプレイも非常に美しいものでした。以下の写真は、展示されていた27インチ4K OLEDで、画素密度164ppi、コントラストは100万対1、色域はsRGBu’v’比130%、バックプレーンはLTPS、フレームレート60Hzです。

また以下の写真は21.6インチ4K OLEDでフレキシブルなタイプです。

さすがに前述の中国メーカーに比べて「一日の長」があるような印象です。しかし、そのJOLEDでさえ、「技術ライセンスする」という方針を公表しています(*詳細はこちらの記事「有機ELの印刷方式の製造装置はどこが作っている?JOLED?」をご参照ください)。この方針は、JOLEDが他社を技術的にリードしている状態をキープすることで初めて意味を持つものです。前述のように中国メーカーがキャッチアップしてきている状況では、「技術ライセンス」を早く実施して行かないと、技術的な差が縮められ、意味をなさなくなってしまう日が近い将来に来る可能性もあります。本当にディスプレイの業界の研究開発競争の熾烈さを感じます。

まとめ

SID Display Week 2019における印刷方式の有機ELディスプレイの展示について紹介しました。JOLEDが技術的なアドバンテージをキープし続けられるのか、注目したいです。

▼その他のSID2019の情報についてはこちら▼
SID2019のマイクロLED、有機EL、ミニLEDバックライトに注目!

▼その他の印刷方式の有機ELの情報についてはこちら▼
有機ELの印刷方式による量産がJOLEDにより始まる!まとめ!

スポンサーリンク

-有機EL
-

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

SID2019で見た韓国勢と中国勢の激しい戦い!LGとBOEは?

世界最大のディスプレイの国際会議Display Week 2019がSIDの主催により米国サンノゼで開催されました。シンポジウムに展示会が併設されており、詳細な論文発表の他に多くの試作品を見ることがで …

サムスンがQD-OLEDに投資?!大型テレビの有機EL化が加速?

中国勢が大規模なテレビ用液晶パネル工場を稼働させたため、液晶パネルが供給過剰になり、大きく価格が下落しました。大規模な投資競争から日本勢・台湾勢はすでに脱落し、韓国勢が踏ん張っていますが、それでもこれ …

JOLEDの印刷方式有機ELの戦略と勝算は?歩留まりは上がる?

中国で巨大な液晶パネル工場が本格稼働し、供給過剰と価格低下に多くのメーカーが苦しめられる中、先行するメーカーは有機ELなどの付加価値が高いディスプレイパネルにシフトし始めています。有機ELパネルの製造 …

LGは有機ELパネルを独占的に販売している!それでも赤字?

家電量販店のテレビ売り場に行くと、大型の有機ELテレビが並んでいます。引き締まった黒と鮮やかな色彩が美しく、思わず見入ってしまいますね。液晶テレビよりも割高ですが、有機ELテレビも年々値下がりし、液晶 …

LGの有機ELはボトムエミッションで8Kが可能か?

スマホの高精細化が進み、スマホレベルの大きさのディスプレイでは必要十分な画素密度になっています。テレビ用のディスプレイは4Kが主流となり、研究開発として8Kにシフトしつつあります。液晶ディスプレイはか …