幸せな人生

人生は山あり谷あり、楽しいこともあれば辛いこともあります。幸せな人生を送るためのノウハウ、独り言などを書いていきます。幸せな人生を送りたい方のヒントになれば幸いです。

マイクロLED

SID2019でミニLEDバックライトがさらに前進!花開くか?

投稿日:2019年5月21日 更新日:

米国サンノゼでSID Display Week 2019が開催されました。シンポジウムでの多くの発表に加え、併設される展示会での最先端の試作品の展示があり、ディスプレイ分野の最新動向を知ることができる重要なイベントです。注目のミニLEDバックライトについて紹介します。

スポンサーリンク

SID2019でミニLEDバックライトがさらに前進!

昨年頃から、ミニLEDバックライトの製品化への期待が高まり、注目を集めています。マイクロLEDに比べ、ミニLEDの方が技術的な難易度が低く、ミニLEDを画素とした大型ディスプレイも開発されていますが、高画質ディスプレイとしては、ミニLEDバックライトに注目が集まっています。

液晶ディスプレイのコントラストを向上させるためには、直下型のバックライトによるローカルディミングを駆使することが有効で、さらに表示するエリアを分割する数を増やすほど有利であることは、原理的に明らかで誰もが認めるところです。究極は画素レベルの分割数ですが、それを行うには現時点では液晶パネルを重ねるデュアルセル方式が試作されている段階です。

直下に配置する通常のLEDの個数を増やした製品としては、ソニーの「Master Drive」というバックライトで大型テレビで登場しています。正確な分割数は分かりませんが、1000個程度のようです。このぐらいの分割数でも、かなりのコントラストの向上になりますので、さらにLEDを小型化し、個数を増やせばもっともっと良くなります。

そのため液晶ディスプレイ陣営は、ミニLEDバックライトの研究開発に注力しています。SID2019でもいくつかの展示がありましたので以下に紹介します。

SID2019でBOEとJDIがミニLEDバックライト!

やはり注目は大型液晶パネルの出荷量で世界1位のBOE。Keynote AddressesでのGao Wenbao, CEO, BOE DAS BGの講演にもありましたように、怒涛の勢いで中国で大型液晶パネル工場を立ち上げ、量産体制を構築しています。展示会のブースでも誇らしげに8Kの大型液晶ディスプレイが展示されていました。フレームレートも120Hzとなり、画質の点で先行するメーカーと比べても遜色ありません。

BOEは2019年1月に、米国企業Rohinniと薄膜マイクロ&ミニLEDを用いた液晶バックライトを手がける合弁会社を設立すると発表しています。猛烈な勢いで液晶ディスプレイの付加価値を高める技術に投資しています。SID2019においても、ミニLEDバックライト技術を持っていることをアピールしていました。これまでのBOEによる液晶パネル事業への投資とコストダウンの実績から考えても、製品化に向けて強力に進めてくることは間違いないでしょう。

またジャパンディスプレイ(JDI)もミニLEDバックライトを用いた試作品を展示しました。3.5インチで960個に区分したミニLEDバックライトです。2Dのローカルディミングバックライトとの比較展示を行っていました。

スポンサーリンク

ミニLEDバックライトを普及するのか?

ASUSのProArt PA32UCXのようにミニLEDバックライトを搭載した液晶ディスプレイは販売されていますので、ミニLEDバックライトそのものが実用性があることは間違いないでしょう。問題は普及するのかという点です。

一つの要素は価格です。少なくとも製品が販売され続ければ、地道に価格が下がってくる可能性は高いですし、前述のBOEなどが多額の投資をすれば、コストダウンのスピードも速いでしょう。8Kの大型ディスプレイの場合、通常のLEDを敷き詰めてもかなりの分割数にできると思います。場合によっては、前述のソニーの「Master Drive」のようなものも過渡期には出てくるかもしれません。そのようなものでも駆動回路等のコストダウンには寄与するでしょう。本格的なミニLEDの製造と実装の研究開発投資が進められれば、圧倒的なコストダウンと、分割数の増加につながる可能性が高そうです。もし、奥行き方向の厚さもコンパクトになるのであれば、液晶ディスプレイの薄型化にも寄与できるでしょう。

もう一つの要素は付加価値です。ある程度のコストダウン・低価格化が進んでも、最終製品のディスプレイとして付加価値が認められなければ普及しない可能性があります。その点、HDRの普及は追い風でしょう。さらに高輝度と耐久性が要求される車載用途も期待されています。

マイクロLEDディスプレイと有機ELとの比較という点では、マイクロLEDディスプレイのコストダウンにはまだ相当な課題があること、有機ELは高輝度が得られにくく、特に高温下での耐久性が要求される車載用途では課題があることなどから、ミニLEDバックライトのポジションは案外良いところにあるようです。

まとめ

昨年頃から製品化に注目化が集まっているミニLEDバックライトについて紹介しました。着実に前進しているようです。

SID2019での注目のトピックについては、こちらの記事「SID2019のまとめ!マイクロLED、有機EL、ミニLEDバックライト」にまとめました。

スポンサーリンク

-マイクロLED
-,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

SID2019でパロアルト研究所がマイクロLEDの製造方法を発表!

米国サンノゼで開催された世界最大のディスプレイの国際会議SID Display Week 2019で、米国のパロアルト研究所がマイクロLEDの製造効率を飛躍的に高める可能性がある製造方法を発表しました …

マイクロLEDディスプレイの製造工程改良に役立つ大学の研究

微小なLEDを画素として、膨大な数のLEDを配列した「マイクロLEDディスプレイ」は、ソニーなどによって高い性能が実証されたこともあり、次世代ディスプレイとして注目されています。しかし、赤色・緑色・青 …

マイクロLEDディスプレイのALLOS社のGaN-on-Si技術に注目!

究極のディスプレイとして期待を集めているマイクロLEDディスプレイ。その性能の高さは多くの人が認めていますが、本格的普及の壁は高い製造コストです。多くのメーカーがその製造コストを下げるための研究開発を …

SID2019の発表からみるマイクロLEDディスプレイの課題

フランスの調査会社Yole DeveloppmentとKnowMadeの共著により、SID2019で行われたマイクロLEDディスプレイの課題を俯瞰する発表について紹介する。なお本発表論文は、SID20 …

京セラがSID2019で発表したマイクロLEDディスプレイとは?

世界最大のディスプレイの国際会議SID Display Week 2019に併設の展示会において、京セラがマイクロLEDディスプレイを展示し、大きな注目を集めました。ソニーが大型のマイクロLEDディス …