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色度図はxyを使う?u’v’を使う?ディスプレイの色域用は?

ディスプレイの画質

4K/8K放送が始まり、映像信号が広大な色域に対応できるようになりました。またディスプレイの技術も年々進歩し、広い色域の映像表示ができるようになってきています。ディスプレイの色域、すなわち表示できる色の範囲を示すために色度図が使用されます。xy色度図とu’v’色度図について紹介します。

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色度図はxyを使う?u’v’を使う?ディスプレイの色域用

よく使用される色度図に、xy色度図とu’v’色度図があります。これら以外にも複数の色度図があるのですが、ディスプレイに色域の表現で使用されるのは主にこれらです。

一見すると同じような色度図なので、なぜ両方が使われているのが不思議に感じることもあるかもしれませんが、多くの場合はxy色度図が使われているようです。xy色度図とu’v’色度図の違いは、次項以降で説明しますが、u’v’色度図も使われていて、例えばソニーのブラビアのサイトではu’v’色度図が掲載されています。

最近はRec.2020やAdobe RGBなどの色域に対して、ディスプレイの色域がどのぐらいカバーしているのかという「カバー率」が注目されます。カバー率は色度図上の面積のカバーしている比率で表されるため、xy色度図とu’v’色度図のどちらを基準にするかでカバー率の値が異なることに注意が必要です。そのため、ほとんどはxy色度図上でのカバー率で表現されているようです。

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xy色度図 CIE 1931色空間とは?

xy色度図は、1931年に国際照明委員会 (CIE)が定めたCIE 1931色空間を表すものです。人間の目の色覚を表す三刺激値XYZに基づく色空間で、物理的な光(電磁波)と、人間の色覚との間の関係を初めて定量的に定義した色空間です。

このように歴史があり、また意味が分かりやすいため、広く利用されています。そのため、前述のように色域のカバー率を示すときにはxy色度図が選ばれるようです。

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u’v’色度図 CIE 1976色空間とは?

u’v’色度図は、国際照明委員会 (CIE) が1976年に採択したCIE 1976色空間を表すものです。輝度の等しい色の感覚差が、u’v’色度図上の幾何学的距離にほぼ比例するように定めた色度図です。つまり、前述のxy色度図では、輝度の等しい色の感覚差が色度図上の幾何学的距離に比例してなく、それを改善するために定められたわけです。

xy色度図とu’v’色度図で2つの色を選ぶと、それらの色を混ぜ合わせてできる色は、2つの座標を結んでできる直線状に存在します。xy色度図では、これらの2つの色を同じ輝度で混ぜ合わせた時にできる色の座標がちょうど中間にはなりません。しかし、前述のような改良により、u’v’色度図上ではほぼ中間になります(*しかし、色覚によるゆがみを完全に補正することができているわけではありません)。

このようにu’v’色度図の方が、xy色度図をアップデートしたものですので、専門の学会などではこちらを使うこともあります。

まとめ

xy色度図とu’v’色度図について紹介しました。ディスプレイ関連技術の進歩により、ますます色の表現が重要となっています。

液晶ディスプレイの色域の拡大は、主に量子ドットを利用する方法と新規蛍光体を利用する方法が用いられています。新規蛍光体については、こちらの記事「液晶の色域はLEDの蛍光体で広げる!KSFとは?YAGとは?」をご覧ください。

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