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有機ELの印刷方式の製造装置はどこが作っている?JOLED?

投稿日:2019年3月11日 更新日:

スマートフォンや大型テレビに有機ELが搭載され、普及し始めています。これらにはSamsungとLGなどにより、蒸着方式で製造された有機ELパネルが用いられています。蒸着方式により優れた有機ELを製造できますが、製造工程中の発光材料の損失や蒸着の設備に起因するコスト等の関係から、より効率の高い製造方法として印刷方式の研究開発が進められてきました。既にJOLEDにより製品が販売されています。印刷方式の製造装置について紹介します。

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有機ELの印刷方式の製造装置はどこが作っている?

現在のような高画質の液晶ディスプレイの研究開発は主に日本企業が先導してきて、大量生産を実現しました。そしてその製造装置を、製造装置メーカーが韓国、台湾、中国に販売し、猛烈なキャッチアップを受けるようになりました。

蒸着方式の有機ELディスプレイについても日本企業が研究開発をリードしてきましたが、日本のディスプレイ企業の苦境もあり、大規模な有機ELパネル生産工場への投資には踏み切りませんでした。韓国のSamusungはスマホ用有機ELパネル、LGは大型テレビ用の有機ELパネルの生産工場へ大規模な投資をし、現在の有機ELディスプレイの普及を実現しています。

しかし、日本メーカーが完全に有機ELパネルの製造から撤退したわけではありません。SamsungとLGの動向を見て、同じ技術で勝負するのではなく、さらに先を行く印刷方式に注力したわけです。実際に印刷方式に注力していた日本企業がパナソニックです。2015年に産業革新機構主導で、ジャパンディスプレイ(JDI)、ソニー、パナソニックの有機EL事業を統合してJOLEDが設立されました。印刷方式の有機ELの製造もJOLEDに引き継がれ、パナソニック プロダクションエンジニアリングと共同で開発が進められました。2017年12月に、JOLEDは、パイロットラインで製造する21.6型4K有機ELディスプレイを、医療用モニターやハイエンドモニター向けに出荷開始しました。

このような経緯から、JOLEDを中心としたグループが印刷方式の製造技術を確立していることは間違いありません(*改善の余地がないという意味ではありません)。まだ印刷方式の製造装置が複数の製造装置メーカーから販売されるような状況ではないですが、最近、東京エレクトロンが印刷方式の製造装置を発売しました。これらについて、さらに次項以降で解説します。

有機ELの印刷方式による世界初の製品はJOLEDから

前述のように、世界初の印刷方式の有機ELディスプレイの量産化はJOLEDが行いました。展示会等で実際に目で見て確認できる有機ELディスプレイを見ても、印刷方式によるJOLEDの有機ELディスプレイが高画質であることは間違いありません。現時点では、印刷方式の有機ELパネルの量産技術として世界最高峰でしょう。

その量産技術を、JOLEDは自社内に囲い込むのではなく、「技術ライセンスする」という戦略を選択しました。つまり、JOLEDは印刷方式有機ELディスプレイ製造技術の提供や、技術導入のサポートなどを行います。パナソニック プロダクションエンジニアリングは、顧客ニーズに合わせた印刷設備の設計・開発を担います。さらにSCREENファインテックソリューションズは、パナソニック プロダクションエンジニアリングからのライセンスのもと、印刷設備の製造を行うほか、販売・メンテナンスなどのサービスをJOLEDと共に展開していきます。

JOLEDのこの戦略が吉と出るのかよく分かりませんが、苦労して築き上げた技術的なアドバンテージを自ら捨て去るような印象も受けますが、有機ELパネル製造のための大規模な投資競争では不利と判断し、このような戦略を採らざるを得ないのかもしれません。

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有機ELの印刷方式の製造装置は東京エレクトロンから

有機ELの印刷方式の製造装置は、東京エレクトロンが販売を開始したと2018年10月16日に同社のサイトでアナウンスしました。商品名は、有機ELディスプレイ製造用インクジェット描画装置「Elius 1000」です。G4.5 (最大730×920mm) 基板に対応した装置で、200ppiを超える高解像度への対応も可能とのことです。

台湾のAU Optronics(AUO)は、このほど東京エレクトロンからこの製造装置を購入したことを明らかにしています。製造装置メーカーもこのような装置を研究開発し、発売するわけですので、ある程度のニーズがあることは間違いないようです。

東京エレクトロンは、日本のディスプレイの国際会議IDW’18にて、本装置の印刷ムラを抑える機能について発表していますので、印刷方式の課題の一つである印刷ムラについては、ある程度のレベルまで改善されていると考えられます。

印刷方式による有機ELの大きな課題である焼き付き寿命については、まだ確認できるデータが公表されていません。どのような用途の有機ELディスプレイであれば、要求特性を満たすものが製造可能なのか興味がありますね。

まとめ

印刷方式による有機ELパネルの製造装置について紹介しました。JOLEDからは製品が販売されていますし、その製造ノウハウをライセンスしていくとのことです。また製造装置メーカーからも装置が販売開始になりましたので、印刷方式による製品が増えてくる可能性があります。今後に注目です。

有機ELについては、こちらの記事「有機ELのまとめ」もご覧ください。

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