幸せな人生

人生は山あり谷あり、楽しいこともあれば辛いこともあります。幸せな人生を送るためのノウハウ、独り言などを書いていきます。幸せな人生を送りたい方のヒントになれば幸いです。

柳井正「現実を視よ」を読みました

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これは2012年に出版された本です。私も当時買って読んでのですが、本を整理していて目についたので、久々に手に取って読んでみました。

著者は、あの有名なユニクロを中心とした企業グループ持株会社であるファーストリテイリング代表取締役会長兼社長の柳井正氏です。この本のプロローグに、

「この本を書くことは、一経営者としては正しい判断ではないかもしれない。だが、書かずにはいられない。」

と書かれています。つまり、柳井氏本人およびユニクロ・ファーストリテイリングのイメージアップを狙ったような内容ではなく、本当に柳井氏が日本人に訴えたかったことを、簡潔に書き綴った内容です。

このような日本社会に関する本は、いくつかの事実を論拠に主張が繰り広げられるものですが、2012年の出版当時から取り上げられたことがこれまでどのように推移してきたを確認しながら読むと、より理解が深まります。そのような意味でも、この手の本はある程度経ってから検証の意味を込めて読み直すのがよいのかもしれません。

例えば、冒頭で薄型テレビの世界シェアのデータを示し、日本メーカーの技術のコモディティ化、「商人気質」の乏しさが触れられています。鴻海の傘下に入るシャープ、損失を覆い隠すために不正会計問題を起こした東芝を思い浮かべれば、その状況が改善されなかったことがわかります。

世界的に見た日本人の生活水準の低下についても警鐘が鳴らされています。「かくして転落は止まらない。気がつけば日本は三等国になり下がり、国民は貧困に喘ぐことになる。そのときに、こんなはずではなかったと嘆いても、もう後の祭り。」といった具合に。

ユニクロは一時期、ブラック企業批判にさらされました。確かに離職率も高く、要求水準も厳しいようです。柳井氏は、「人を安くこき使っている」とのブラック企業には反論しつつも、グローバル化を急ぎ過ぎて、要求水準が高くなってしまったことは認めています。

週刊誌などで書かれているように、アパレル業界、小売り業界は一般に給与がそれほど高くありません。ユニクロは製造小売業(SPA)ですので、いわゆるアパレルとは異なります。比較するのが難しいですが、店舗で働く人はアパレルと同じような業務内容ですので、アパレルの競合他社と比較してもよいと思います。おそらく給与が大きく劣るということはないのではないでしょうか?パートの正社員化も率先して進めています。

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一番の特徴は「実力主義」です。業績が上がらなければ給与が上がらないという点で、従来の日本の年功的な制度とは大きく異なるようです。実態はユニクロの社員に確認しないとわからないですが、ある程度公開されている給与体系を見ても、自ら努力し、スキルアップ・業績アップしたものは高い給与がもらえるようになっているようです。

以前、ブラック企業批判が出た頃は、嫌気がさしたこともありました。柳井氏が日本有数の富豪であることもその一因でしょう。しかし、今、改めて読み直すと、日本人はもっと稼ぐという意識をもって、必死に働かないとグローバル競争に勝てないという論調は一貫していると感じます。昨今、困ると「国に何とかしろ!」と要求して解決しようとする風潮はますます強くなっている気がします。生活保護受給者も増える一方で、それだけでも日本の将来が危ぶまれます。

また政治についても辛らつな批判を展開しています。最近辞任した都知事のせこい話に象徴されるように、本当に国のこと、自治体のことを考えて責任もって仕事をする政治家が見えなくなっています。

日本人一人ひとりが自立し、稼いでいかないと日本が復活しないとの訴えに心動かされる本です。

現実を視よ [ 柳井正 ]
価格:1620円(税込、送料無料)

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